勉強していて眠くなってしまう経験は誰にもありますね。
ただ眠いだけなら、さっさと寝ればいいわけですが、受験勉強など、簡単には寝られないのに眠くなってしまうのは本当に困ります。
また、がんばって起きていたとしても、頭が眠ったままでは勉強の効率が落ちてしまいます。
すっきりした頭で勉強したいですよね。
では、眠くて勉強できないとき、いったい、どうしたらいいのでしょうか?
その原因と対処方法を解説します。
目次
その眠気は今だけですか?
これからお伝えする内容は、眠くなる原因とその対処方法です。
一過性の眠気なら、その対処方法はそれほど難しくないでしょう。
しかし、何度も繰り返し襲ってくる眠気に対しては、局所的な対応では解決できません。
あなたのその眠気は一過性のものでしょうか、それとも永続的なものでしょうか?
ずっと眠いなら生活を見直そう
勉強しているとき、だれだって眠くなりますが、その眠気の質は人によって違いがあります。
10分ほどの仮眠ですっきりするような眠気なら問題ありません。
しかし勉強時間中に何をしても消えない眠気なら根本的な対策をとる必要があります。
実は、勉強時間中に何をやっても眠気が消えず、勉強できない人の多くは、日頃の睡眠が不規則で常に寝不足状態が続いている可能性があります。
ですから、そのような人は、日頃の睡眠を規則正しいものにする必要があります。それによって体質を眠くなりにくいものに改善でき、もし眠気を感じても、すぐに払いのけられるようになれるでしょう。
勉強時間中いつも眠くなって困っている人は、先ずは日頃の睡眠の見直しから始めて下さい。
勉強中どうしてそんなに眠いの?
眠気の最大の原因は睡眠不足です。しかしそれは単に睡眠時間の長短の問題ではありません。睡眠を含む生活の乱れが大きく影響しています。
家庭教師として色々な生徒さんと接していると、それぞれの生徒さんの特徴が見えてきます。授業中に耐え難いほど眠くなってしまう生徒さんには、ある一定の特徴があることに気づきました。
毎日の生活が不規則
私が教えている時間中、必ず居眠りをする子がいます。
それで毎回その子に昨日何時に寝たのか尋ねてみると、尋ねたその都度、就寝時刻が違うのです。
たとえば、一昨日は学校から帰ってきて夕食を食べた後に眠くなってしまい、午後の8時ごろに寝てから11時頃にいったん目覚め、それから勉強して、また寝たのが午前3時頃だった、とか、昨日はずっと眠かったけれど帰宅した後ずっとゲームに夢中になってしまい、11時頃になってから少し宿題をやって寝たのが午前1時だった、という具合です。
これほど極端でなくても、ほんのわずかな時間でも毎日の睡眠時間が変われば、起きているあいだの眠気に影響が出てきてしまいます。
就寝時刻が遅くなると次の日は眠くなりやすいですよね。でも日頃から規則正しい睡眠をとっていれば、少しくらいの睡眠不足は、特別多く眠らなくても、いつもと同じ時刻に就寝すれば、比較的すぐに元通りになります。
しかし日によって就寝時刻が不規則だと、すぐには睡眠不足が解消されないばかりか、起きている時間でさえ頭がすっきりしません。軽い寝不足状態が、ずっと続いているようなものです。
毎日決まった時間に寝て決まった時間に起きるように心掛けましょう。その睡眠の習慣が規則正しいほど起きている時間帯に眠くなる頻度と度合いは低くなります。
休日の使い方が不安定
平日の夜、眠気を我慢して勉強をがんばっていたら、休日の朝くらいは少し寝坊したって構わないと思うかもしれません。
いわゆる寝溜めですね。
しかし、これが平日の生活に悪い影響を与えてしまいます。
土曜日や日曜日に朝起きる時間を遅くすると、その夜は眠くなりにくくなるので、いつもより遅くまで起きているかもしれません。
するとそれが次の日の睡眠不足につながってしまいます。このような週末を過ごした後の月曜日は、眠くてだるい状態に陥りがちです。
週明け、家に帰って、その眠気に負けて比較的早い時間に寝てしまったら、その1週間、不規則な睡眠生活が始まってしまいます。
平日と休日に朝起きる時間が大きく異なってしまうと、1週間を通して睡眠時間が不規則となり、勉強中の耐え難い眠気となって現れるようになるのです。
もし平日の夜に眠くて勉強できないのなら、休日の過ごし方を見直しましょう。
休日だからといって遅くまで寝ていないで、できる限り平日と同じ時間に起きましょう。
そうすれば平日に不規則な睡眠になってしまう危険を減らせます。
いつも肉体的に疲れている
どんなに規則正しい生活を送っていても、肉体的に疲れていたら、どうしても眠くなりがちです。
運動系の部活をがんばっている生徒さんは、家に帰ってからの勉強は眠気との戦いです。
もし可能なら、そのような人は、夜勉強するより、朝早く起きて勉強する習慣を付けたらいいと思います。
夜、眠い状態で勉強をがんばっていても、肉体的な疲労が溜まった状態では考える力も覚える力も発揮できません。それなら夜は早めに切り上げて、その代わり朝早く起きて勉強した方が良いでしょう。
朝の限られた時間を有効に使う
朝は、勉強するための十分な時間の確保が難しいかもしれません。
しかし、それは決してマイナスの面ばかりではありません。
勉強する時間が限られていることで集中力が高められたり、効率的に勉強する工夫が生まれたりするなど多くのメリットがあります。
ですから運動系の部活をがんばっている子でも、集中力と戦略を強化することによって学力の向上が達成できます。
さて日頃の生活が規則正しくできていたとしても勉強中に眠くなってしまうことはあります。
でも普段の生活で規則的な睡眠が取れているのなら、その眠気は一過性のものですから、ちょっとした工夫で簡単に追い払えるでしょう。
では勉強中の一過性の眠気を消す方法を紹介します。
よくある眠気覚ましの方法
よく知られた方法
次のような行動はよく知られていますね。
ガムを噛む
シャワーを浴びる、顔を洗う
軽い運動、ストレッチをする
深呼吸をする
これらを複数組み合わせて実行すればそれなりの効果があります。
しかし眠くなくても、眠気を誘発する事象はありますから、それらを近づけさせない工夫も大切です。
やる気の創出
嫌なことや辛いことを続けるには忍耐が必要です。ところが好きなことなら、かなりの長時間でも自然と続けられます。
勉強を楽に続けるためには、勉強の中にそれなりの楽しみを見つけなければなりません。
これにはコツがあります。
それは「チャレンジ精神」を重視することです。
自分で設定した短期的な目標を達成していくようにします。
勉強の内容を変える
眠くなるのは集中力がなくなったときかもしれません。
集中力が途切れたら勉強の内容や方法をを変えてみましょう。
集中力が途切れたときは、自分が好きな科目に変えるとか、手を動かす作業を多くするなど、気分を変えるといいでしょう。
立って勉強する
眠気覚ましで即効性があるのが立って勉強する方法です。
ずっと立って勉強する訳ではありません。眠気が消えたら座っても構いません。
ずっと座っていると血行が悪くなるので眠くなりやすくなります。人によっては頭痛や肩こりの原因にもなります。
勉強する場所を変える
勉強する場所としては自宅の自分の部屋が多いと思います。人によっては学校や塾の自習室を使う人もいるでしょう。
勉強する環境がずっと変わらないと眠くなるものです。自宅で勉強するときでも、自分の部屋ばかりでなくリビングなどに移動すると気分が変わって眠くなりにくくなります。
短時間の勉強を複数行う
人間の集中力の持続時間は15分の倍数で45分が限界だそうです。
集中力が続かない場合、同じ科目を長い時間継続するのではなく15分や30分で別な科目に次々とスイッチしていくのも眠気覚ましに有効です。
仮眠を取る
仮眠は、日頃の睡眠を規則正しく十分に取っているのであればとても有効な眠気覚ましの方法です。しかし日頃の睡眠が不規則なら仮眠を取っても眠気覚ましにはならず眠気が増してしまうかもしれません。そのような人は先ず日頃の睡眠習慣を見直しましょう。
さて、仮眠を取るにしてもいくつかの注意点があります。
横になってはいけない
横になって寝てしまうと仮眠ではなく本当の睡眠になってしまう危険があります。仮眠を取るのであれば横にはならず、たとえば椅子に座ったままで取ることにしましょう。
音を聞きながら仮眠をとる
仮眠はあくまでも眠気を取るためであり、よく眠るためではないので、完全に寝てしまわないように注意しなければなりません。むしろ仮眠が終了したとき目覚めやすくする工夫が必要です。
仮眠を取る場合は静かな環境にはせず音が聞こえていた方が目覚めやすくなります。ですからテレビや音楽などの音をうるさくない程度に流しながら仮眠を取りましょう。すると目覚めるとき楽になります。
まとめ
勉強していて眠くなる場合、その眠気が一過性のものか、それとも継続的なものなのかによって取るべき対応が異なります。
もしそれが継続的な眠気ならば、直ぐにまた眠くなりがちです。その場合は、日頃の生活を見直すことから始めてください。
勉強中の眠気に負けて本格的に寝てしまったり、その反動で寝るべき時間に起きていたりを繰り返していると、勉強している時間さえ頭が冴えなくなり、勉強の効率が落ちてしまいます。
ただ眠い、眠くないだけではなく、その質にも着目する必要があります。睡眠の質を上げることによって、勉強中の頭の働きにも良い結果が現れます。
規則正しい生活をして睡眠の質を上げましょう。