【受験勉強】なぜあなたは勉強しないのか、その理由をはっきりさせましょう!

あなたは勉強したいのですね。でも、できないのです。

やらなければいけないのは分かっているのに、どうしてもやる気になりません。それは、あなたの意志の弱さのせいばかりではありません。

勉強できない理由をちゃんと考えたことはありますか?勉強ができない状態から脱却するには、その理由をはっきりさせる必要があります。

勉強ができない理由を、ただ単に「やる気が出ないから」で済ませてはいけません。やる気が出なない根本的な理由があるのです。その理由を、わたしがはっきりさせようと思います。勉強しない理由がはっきりすれば、あなたは、そこから抜け出して、きっと勉強できるようになるでしょう。

いったい何を勉強すればいいのかわからない

受験勉強なら、そのゴールは、志望校に見事合格することですね。ではそのためには、いったい何が必要ですか?

その答えを「勉強する」としか答えられなかったら、それがあなたが勉強しない理由のひとつです。

勉強する内容を具体化させる

合格するために勉強をやるにしても、いったい何をどのようにやるべきか、どれだけの量をいつまでに達成すべきか、それをはっきりさせなければ、どうにもやりようがありません。

また実際にやることが決まっているとしても、それが本当に役に立つという確かな実感が得られないと、あやふやな気持ちのままなので、どうしてもやる気につながりません。

これから20キロ先の目的地まで歩くとしたら

例えば、少し遠い目的地へあなたが歩いて行かなければならないとしましょう。距離として20キロぐらいにしましょうか。そこに時間内にたどり着ければ、あなたがほしいものが手に入ります。

20キロ歩くなんてイヤですよね。なぜイヤなのでしょうか?

先ず歩き出す前に20キロ歩くなんて到底無理だと漠然とした距離感にやられてしまいます。

受験勉強なら、合格までの道のりが遥か遠くに感じて本当にたどり着けるのか心配になる感覚と同じです。

もう一度20キロの歩行に戻って考えてみましょう。目的地の方角は大体分かっていても、それだけでは途中どのような地理的条件があるのか分かりませんね。まったくの手探り状態で歩き出さなくてはいけないのなら、本当にたどり着くのか不安で最初から足がすくんでしまいます。

では、どうしますか?

きっとあなたは地図で道順を確認するのではないでしょうか。

地図で行先を確認するのは当然のこと

地図を見れば、同じ目的地でも、いろいろなルートを見つけられるでしょう。そして、できるだけ苦労しないで歩けそうな道順を選ぶはずです。

また、その地図中にある山や川、建物などから通過点を見つけ、それを目標にしながら歩行計画を立てるでしょう。

例えば「最初は幹線道路を歩き、川に出会って橋を渡ったら右に曲がる、するとカフェがあるからそこで昼食をとって休憩する」など具体的な道順と無理のない計画が立てられたら「これなら行けそうだ」と思えるようになってきます。

受験勉強だって同じです。

では受験勉強における地図とは、いったい何だと思いますか?

それは過去問です。

受験の地図とは過去問のこと

過去問を見れば、志望校の入試傾向を知ることができ、どのような勉強が必要なのかわかります。

英語を例にして説明しましょう。単語からです。

過去問を見て単語のレベルを確認します。それには日頃暗記で使っている単語帳を使います。辞書は使いません。

過去問の長文を見ていって、わからない単語に出会したら辞書ではなく使い慣れた単語帳で調べます。そこに探した単語が見つかったら、その単語の発音と意味を確認して付箋を貼ります。

もし単語帳に出ていなければ、もっと簡単なレベルの単語か当面は覚えなくていい単語です。とりあえず見つからない単語は置いておいて、しばらくその作業を続けていくと、覚えるべき単語が自分の単語帳の中に、どんどんと見つかっていくはずです。

すると今まで味気なかった単語帳が実際に役に立つ単語の集まりであることが実感できるようになります。しかもレベル分けされている単語帳なら、貼った付箋の集まり方を見ることで、自分が必要とする単語のレベルが把握できます。

この直接に役立つ感覚はとても重要です。この感覚を得られないままだと、いま取り組んでいる作業に意義を見出せません。だからやる気にならないのです。

英文法も基本的に同じです。過去問の文法問題を解説を見ながら解きます。そして、その内容を自分の文法書やテキストで確認して付箋を貼っていきます。すると頻出する内容を見つけられたり、逆に偏りがなければ全体的に勉強する必要があるとわかります。

このような英単語や英文法はひとつの例ですが、他の科目でも過去問を十分に研究していくと、これから先の道のりが具体的に浮かび上がってきます。

今やっている勉強が確実に目標達成に役に立つと知れば、その勉強をやらない理由がありません。なぜならそれを確実にこなしていけば、ちゃんと目的地に到着するはずだからです。

地図の見方を知らない受験生が多い

目的地までの道順を確認するには地図を見ると言いました。そして受験における地図は過去問であるとわかりました。しかし地図で道順を調べるのと違って、受験における地図である過去問から正しい道順を読み取るのは、ちょっとコツがあります。

正直いってそれには得意、不得意もあり、経験を積む必要もあります。受験生が初見で的確に判断するのは、たいへんかもしれません。

これははっきりと言えるのですが、確実に合格に近づける人は過去問から多くの情報を得ようとしています。

受験勉強は過去問研究から始めよう

地図を見ないで歩き始めるのと同様に過去問を見ないで受験勉強を始めると、その勉強が本当に役立つ勉強になっていかない危険性があります。

過去問をしっかり研究しましょう。受験勉強の計画はそのあとです。

もしかしたら、目的地に到着するための電車やバスがあるように、歩かなくてもたどり着ける方法だって見つかるかもしれません。今はいろいろな受験方法がありますからね。

家庭教師は道先案内役

わたしが受験生を担当するとき、真っ先にするのは生徒さんの志望校の過去問研究です。

過去問を研究して現状の生徒さんの実力を考えながら、これから何を勉強するべきなのかをアドバイスします。それはわたしがこれから何を教えるべきかを考える資料でもあります。

家庭教師は、いわば最適な計画を立てる道先案内人のような存在なのです。